インターネット上でビジネスや趣味を展開する際には、自分でホームページを作成し、独自ドメインを取得することで、よりプロフェッショナルな印象を与えられます。
本記事では、独自ドメインの取得方法とその利点を解説していきます。
独自ドメインって何?
まず始めに、独自ドメインとは何でしょうか。
独自ドメインとは、インターネット上で自分のホームページを識別するための名前のことで、例えば「www.あなたの会社名.com」のような形式で表現されます。
ある特定のページをインターネット上で公開するためには、そのページを限定して特定するためのアドレスが必要になります。
基本的にはIPアドレスと呼ばれる数字で構成される世界中で一つだけのアドレスです。
例えば、 下記のページではあなたが現在インターネット接続に使用しているグローバルIPアドレスを知ることができます。
アクセス情報【使用中のIPアドレス確認】 – CMAN インターネット
https://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi
特にホームページの公開などを目的としていないパソコンやスマホの場合、インターネット接続の出口になっているネットワーク機器のグローバルIPアドレスが表示されていることでしょう。
会社などで固定IPアドレスのサービスを導入していれば、その会社のグローバルIPアドレスになり、端末ごとのIPアドレスは特定できません。
ホームページを公開することが目的なら、さらにhttpないしhttpsのポートの場合は、ローカルIPアドレスでどのコンピュータに接続させる、といった設定が必要になります。
ユーザーがホームページを閲覧する際、グローバルIPアドレスで閲覧したいホームページを格納しているウェブサーバーを特定する仕組みになっているのですが、ご覧いただいたような数字だけで構成されたIPアドレスでは認識しづらいものになってしまいます。
そこで登場するのが独自ドメインで、認識されやすい文字列の独自ドメインとIPアドレスを紐付け、ドメインを指定することで本来なら数字だけのIPアドレスで指定しなければいけないウェブサーバーにアクセスすることができるのです。
既存のウェブサービスのドメインを利用する場合
一般のブログサービスやレンタルサーバーの既存ドメイン名にぶら下がる形で、あなた独自のドメインを取得せずに済ませる方法もあります。
これは簡易的に運用する場合の方法で、事業でホームページを運用する場合にはおすすめできません。
アメーバブログやFC2ブログなどの、ブログサービスを利用する場合、そのアドレスは下記のような形になります。
- https://ameblo.jp/あなたのブログ/ブログ記事ID.html
- https://あなたのサブドメイン名.blog.fc2.com/ブログ記事ID.html
ブログサイトの独自ドメインにぶら下がる形で、あなたのブログページ群のIDと個々のページを特定する形で構成され、やはりそのページを特定できるアドレスになっています。
また、レンタルサーバーを利用する場合、さくらインターネットやエックスサーバーの独自ドメインに、基本サービスとしてサブディレクトリやサブドメインが作られ、あなたのホームページやブログサイトを特定することができるようになっています。
独自ドメインの種類
独自ドメインは、インターネット上で自分だけのオリジナルなURLを持つことができる、非常に便利なものです。
その種類には、主に.com、.jp、.co.jp、.net、.org、.or.jp、.info、.bizなどが存在します。
それぞれのドメインは、通常「gTLD」(一般トップレベルドメイン)と「ccTLD」(国別コードトップレベルドメイン)の2つに大別されます。
gTLDは、.comや.org、.infoなど、国や地域に関係なく使えるドメイン。
ccTLDは、.jpや.or.jpなど、特定の国や地域で使われるドメインです。
一般的に、法人や団体にとって独自ドメインのメリットは大きいと言えます。
まず、独自ドメインを持つことで、会社や団体のブランド力や信頼性が向上します。
また、独自ドメインはSEO(検索エンジン最適化)対策にも有効であり、より多くのユーザーにアクセスしてもらいやすくなります。
このような意味で、独自ドメインは企業や団体にとって必要不可欠な存在であると言えるでしょう。
選択肢が多くありますが、目的やターゲットに合ったドメインを選ぶことが成功への鍵となります。
インターネット上で独自の存在感を放ち、認知度や信頼性を高めるために、独自ドメインの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
どうして独自ドメインが必要なの?
ホームページやブログサイトを公開すること自体には、独自ドメインは必要ないのですが、独自ドメインを取得することで、ホームページのアドレスが短くなり、覚えやすくなるほか、信用性やブランディングの強化にも繋がります。
また、より重要なことは、多くの見込み客を獲得するためにはより多くの人にホームページを訪問してもらう必要があります。
多くの人がホームページを検索した中のごくわずかな割合のユーザーが、最終的な購買や成約にたどり着くからです。
月に10人程度がホームページを訪問、そのうち9人10人が最終的な購買や成約にたどり着くかもしれない…なんて夢は決して見ないでください。
ホームページを一定数の見込み客に見てもらうためには、GoogleやYahoo!で多くの人が検索しているキーワードで上位表示されている必要があります。
そんなに買ってもらう必要ないから、上位表示なんて…とおっしゃる事業主様もよくいらっしゃいますが、1か0かだと思ってください。
上位表示されればホームページに訪問者を獲得できますが、上位表示されなければ全く訪問者は獲得できません。
別途莫大な費用をかけてチラシやテレビメディア等で広告を出し、知名度を上げてホームページもついでに検索してもらう、といった努力が必要になります。
検索エンジンの評価は独自ドメインに対してつくことになるようです。
そのため、より効率的効果的に検索エンジンの評価を得るためにも独自ドメインが必要になるのです。
趣味で個人のブログを公開する場合や実験的にホームページを立ち上げる場合には独自ドメインの取得は必須ではありません。
独自ドメインを取得する方法
では、独自ドメインを取得する方法について解説します。
独自ドメインの取得
独自ドメインを取得するには、ドメインを取り扱っている業者(ドメインレジストラ)から購入します。
お名前.comやムームードメインなど独自ドメインを主に提供しているサービスや、さくらインターネット、エックスサーバーなどレンタルサーバーを主に提供しているサービス、どちらでも独自ドメインを取得することができます。
まずは希望するドメインが利用可能かどうかを確認し、利用可能であれば購入手続きを行います。
ドメインに使用できる文字は、基本的には英字と数字、-(ハイフン)、いずれも半角のみです。
英字は基本的に小文字で考えてください。
大文字小文字は区別されません。
ハイフンは最初と最後には使用できず、また3文字目4文字目に連続して使用することもできません。
ドメイン登録のルール – お名前ドットコム
https://www.onamae.com/service/domainrule/
既に第三者によって取得されている独自ドメインは、取得することができません。
お名前.comなどでは、希望するドメイン文字列が有効なものかどうかも含めて取得可能かすぐに調べることができます。
また、購入時にはそのドメインを管理するためのアカウントも作成します。
ドメインを管理するアカウントのID、パスワードを忘れてしまっていたり、そもそもどこで取得したか覚えていないお客様もよくいらっしゃいました。
そのようなことのないように、くれぐれもアカウントはしっかりと管理してください。
ドメインとウェブサイトの紐付け
手続きが完了したら、次にドメインをウェブサイトと紐付ける作業を行います。
これは、ドメインのDNS設定を行い、ウェブホスティングサービスと独自ドメインをリンクさせるためのものです。
この作業が終われば、独自ドメインで自分で作成したホームページにアクセスすることが可能となります。
独自ドメインの紐付けには2つの段階が必要です。
- まず独自ドメインをウェブサーバーのIPアドレスと紐付ける
- 次に独自ドメインをウェブサーバー内のディレクトリに紐付ける
単独のIPアドレスを持つウェブサーバー内に一つのウェブサイトしかない場合には、上記2は必要ありません。
ウェブサーバー内に複数のウェブサイトを設置している場合には、例えばよく使われているApacheというウェブサーバーソフトの場合、Virtual Hostsという機能を使って、独自ドメインとそのウェブサイトを設置したディレクトリを紐付ける必要があります。
直接Virtual Hostsなどの設定作業が必要になるのは、自身でウェブサーバーを構築している場合です。
ほとんどのレンタルサーバーでは、ドメイン設定などのメニューから簡単に、取得した独自ドメインとホームページを設置したディレクトリを紐付けることができるようになっています。
ドメインとレンタルサーバーの紐付け設定例
例えば、独自ドメインはお名前.comを、ウェブサーバーはさくらインターネットを利用する場合の設定作業の例です。
ドメインとウェブサーバーについて同一のサービスを利用する場合には必要ない作業です。
お名前.com側の設定
【ドメイン】ネームサーバーの変更方法は? – お名前ドットコム
https://help.onamae.com/answer/20390
上記作業で指定するプライマリネームサーバー、セカンダリネームサーバーは、さくらインターネット等使用したいレンタルサーバー側の指定に従ってください。
なお、お名前.comでメールサーバー(お名前メール)も利用する場合には上記の設定では想定通り動作しません。
さくらインターネット側の設定
他社で取得・管理中のドメインを設定したい – さくらのレンタルサーバー
https://help.sakura.ad.jp/domain/2147/
エックスサーバー側の設定
ネームサーバーの設定 – エックスサーバー
https://support.xserver.ne.jp/manual/man_domain_namesever_setting.php
ドメインと設置ディレクトリの紐付け設定例
さくらインターネットなどのレンタルサーバー内で複数のホームページを運用する場合、独自ドメインと設置するディレクトリ(フォルダ)の紐付け作業が必要になります。
運用するホームページが単独の場合、メインのウェブディレクトリと紐づけられるため、この作業は必要ありません。
さくらインターネットの設定
マルチドメインを設定したい – さくらのレンタルサーバー
https://help.sakura.ad.jp/domain/2149/
エックスサーバーの場合には、さくらインターネットのようにドメインとウェブサイトの紐付けを自由に変更できないため、さくらインターネットの場合と設定作業が大きく異なります。
エックスサーバーで2つめ以降のホームページを追加する場合には下記の作業が必要になります。
下記マニュアルは、WordPressのインストール作業を前提としています。
エックスサーバーの設定
2つ目のブログの作り方!WordPressで複数サイトを運営する方法を解説 – エックスサーバー
https://www.xserver.ne.jp/blog/multiple-wordpress-install/
独自ドメインを取得する利点は?
それでは、独自ドメインを取得する利点について詳しく見ていきましょう。
1. 信頼性向上
独自ドメインを持つことで、サイトの信頼性が向上し、ユーザーに安心感を与えることができます。
また、サイトの検索エンジン順位も向上することが期待でき、SEO対策にも繋がります。
2. ブランディング強化
独自ドメインを使用することで、ビジネスやブログのブランドを強化できます。
短くて覚えやすいドメインは、口コミやSNSでの拡散にも効果的です。
3. カスタマイズの自由度向上
独自ドメインを持つことで、ホームページの管理に関して自由度が向上します。
例えば、SSL証明書の取得や、メールアドレスのカスタマイズが可能となるなど、ホームページをよりプロフェッショナルなものに仕上げることができます。
以上のように、独自ドメインの取得は、ホームページ作成において非常に重要な要素のひとつです。
自分でホームページを作成する際には、独自ドメインの取得を検討してみてください。
弊社が提供する「じぶんプラン」は、今回ご紹介した独自ドメインなどご自身でホームページを作成する環境とツールを弊社で全てご用意するものです。
訪問サポートも併用していただくと、ホームページ作成のレクチャーから制作のサポートまでお受けいただけて、ホームページ作成をさらに加速することができます。
次回は引き続き、ホームページ作成に必要な環境の一つ、CMS(Content Management System)について解説する予定です。
本記事が事業者の皆様のお役に立ちますように。